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 韓国ドラマ中心のブログです。ネタバレ内容を含むコメントはあらすじの「きりころじっく3」の方にお願いします。


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「光宗大王‐帝国の朝‐」見終りました


光宗大王‐帝国の朝‐(제국의 아침)  ☆☆☆
KBS、2002年の大河ドラマ。全94話
KBS公式HP
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演出 チョン・ソンホン、キム·ヒョンイル
脚本 イ・ファンギョン
出演
キム·サンジュン (光宗役)、チョン·ヘジン(大穆皇后役)、チェ・ジェソン(定宗役)、キム・ムセン(ワンギュ)、キム・フンギ(ワン・シンニョム)イ·ヒョジョン(サンギ役)他

「王建」から始まる高麗3部作の2作目
シリーズとしては「武人時代」に続くのですが、時代の流れから言うと、 「千秋太后」がこのドラマの主人公光宗の息子である景宗の時代から始まるので、このドラマに続く物語となります。
脚本家は「淵蓋蘇文」「武神」を書いた人のようです。

私はBSでの視聴なのでカット版なのですが、オリジナル版自体、多分1話が50分ちょっとだと思うんですね。
ですから、カットは気になりませんでした。

「王建」では高麗の建国が描かれているようですが、このドラマでは、王建が築いた国を安定した国家にしていくところが描かれます
物語の最初に、王建の死の直前、主人公と兄が白頭山に行くシーンが出てくるのですが、このシーンをはじめ、いくつかの場面で北朝鮮ロケが行われたことでも話題となりました。
2002年、南北の関係が良かった時代だったんですね。

ドラマは王建の死の直前から始まります。
王建は建国の時に多くの豪族の力を借りたため、豪族たちが大きな権力を持っているのね。
王建の死後、彼の遺言に従い、彼の長男が次代の王となるのですが、外戚でもある有力豪族ワンギュが力を持ち、彼の意のままに国家を動かす状態となります。
それに業を煮やした次男がクーデターを起こし、三代目の王となるのですが、彼もまた、クーデターに協力した豪族のワン・シンニョムの意のままとなります。
クーデターの結果、シンニョムはワンギュ以上の力を持つようになり、また、王となった定宗はそれまで兄を全面的に助けてきた主人公まで疑うようになり、彼を排除しようと流罪にも等しい新首都建設に彼を送り込みます。
とはいえ、ワンギュにせよワン・シンニョムにしろ、どちらも確かに私欲も満たしてはいますが、彼らの行動の根っこには彼らの思い描く理想の国家を実現させるため、という大きな理念があり、根っからの悪人という訳ではありません。
物語的には彼らの現実の政策が間違っていたので彼らの打倒は間違ったことではなかったのですが、結局は実権を持たない王が絶対権力を得るための戦いなんですね。
激動の建国の時代から、安定した国家運営に移る時期の物語が描かれることとなります。



実はわたし、このドラマを見ながら、何度となく北朝鮮の現在を思い浮かべていました。
北朝鮮ロケのことはドラマの終盤に入ってから知ったので、その影響だったとは思えなかったんですが、いったいどうしてかしらね。
かの国が共産主義革命を大義名分にして建国した後、金日成が権力を握り、トップが世襲され3代目となった訳で、国家としてちょうどそれぐらいの時期にあたる感じだということが連想の元なのかしら。
しかも北朝鮮のニュースはどれも断片的で見えてこないだけに、いったい何が行われているだろう、と考える中で重なる部分を感じるんでしょうね。
有力者の失脚や事故のニュースなどの背後も考えてしまいます。
去年のキム・ジョンウンが最高位を継承した時に出てきた吉兆の話など、まるで「朱蒙」か何か、の史劇の中の話みたいだ、と感じましたから、そういう伝統を受け継いでいるんでしょうか。

話をドラマに戻しますが、このドラマでは、主人公自体がなかなか王になろうとはせず、序盤はかなり地味に話が進みます。
戦闘に関しては国が出来上がっていますし、外敵との争いは出てきませんから、クーデター的なものだけなんですね。
ここも地味ですし、ラブラインもほとんど皆無に等しく、女優さんも数人それらしい立場で出てくるのですが、そちらも女優人気を当て込むようなキャスティングではなく、そういう面でも地味です。

なんて言いながらも、気がつけば、いつの間にか引き込まれて見ていました
特に、主人公が新首都建設のために西京に送られてからの行動は面白かったです。
これがあるから、歴史ドラマは早々とは脱落できないんですよね…。
このドラマのように、そのうちに面白くなってきた時はいいけれど、ある程度見て、やっぱり駄目、となった時には結構徒労感があるんですよね。

でも、このドラマの何が面白かったのか?と訊かれると、ちょっと答えに困るんですよね。
主人公は頭脳戦で豪族から権力を取り上げ、王の権力を高めるところが見どころと言えば見どころなんですが、あっと驚く展開ではなく、見ているうちにじわじわと実を結んでいく、という展開なので、ここも見た目、とても地味です。
エンターテイメントとは程遠いストーリーなんです。
そういう質実剛健な感じが割とよかったのかなあ…?

元々は温和で理知的な人物だと思われる主人公がこの時代の王として生きるため、道化を演じたり冷酷で非常な顔を見せたりするところもまた、一つの見どころですが、冷酷な部分はいくら時代が必要とするものとはいえ、ちょっとつらいですね。
特に、最後の事件の後の収拾部はこれでいいのか、と思うほど荒涼としたものとなります。

最後は何とか話的に収めているのですが、そこに説得力は感じられず、正直、後味のいい話ではなかったです…。
まあ、史実をもとにするとこれぐらいにしか収めようがなかったのか、と思うのですが、ドラマを収めるために主人公のヒューマニズムを持って来たのは逆に納得できないですね。
具体的なことになるので白文字で書きますが(ネタバレOKの方は以下、反転させてお読みください ←コピーするときの要領でマウスをクリックしたまま空白部の下部まで動かします)
最後の事件は結局、光宗の慢心が引き起こした事件だと思うんですね。
そのことにより、友であり一番信頼していた部下を亡くしたことへの怒りから、大量虐殺を命じたように描かれていますが、これは、それまでの光宗とはキャラがぶれていると思います。
で、兄である王たちと同じように悪夢を見、そこで正気に返る、という展開なんですが、ここが一番説得力がない!
今までの話からすると、ここはぜったい王権を確立するために事件を利用して、豪族や他の王族の粛清を行ったとみるのが妥当で、そのように描かれた方が変にヒューマニズムな価値観を持ち出すより分かり易いと思うんですがね。
そうせざるを得なかった王の心の内を描けば、そうそう受け入れがたいものにならなかったと思うのですが…。
(白文字ここまで)
こんなラストで、最後の最後になって、結局このドラマは何を言いたかったんだ?という疑問ばかりが残って終わってしまいました。

私は実は、このドラマに続く「千秋太后」は途中で挫折しちゃったんですが、このドラマを見ながら、「千秋~」の序盤のシーンなどを思い出し、あれはどういう事だったのかしら、などと思い、再チャレンジしたくなりました。
現在「王建」を視聴中ですし、3作品を通してみると、また、違った見方ができるかもしれませんね。
これからの宿題にしたいと思います♪
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by kirikoro | 2013-04-01 19:20 | Comments(0)