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 韓国ドラマ中心のブログです。ネタバレ内容を含むコメントはあらすじの「きりころじっく3」の方にお願いします。


by kirikoro
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イ・ジヌク、チョ・ユニの「ナイン:9回の時間旅行」感想


ナイン:9回の時間旅行(나인: 아홉 번의 시간여행) ☆☆☆☆☆

tvNの月火火ドラマ、全20話。
tvN公式HP
イ・ジヌク、チョ・ユニの「ナイン:9回の時間旅行」感想_d0060962_2215520.jpg


演出 キム·ビョンス
脚本 ソン·ジェジョン、キム・ユンジュ
出演者
イ・ジヌク(パク・ソヌ役)、チョ・ユニ(チュ・ミニョン役)、パク・ヒョンシク(高校生のソヌ役)、チョン・ノミン(パク・ジョンウ役)他

誰しもが持つ夢。過去に戻ってやり直すことができたら…。
主人公はタイムスリップを可能にするお香を9本手に入れ、お香をたいている間の30分間、きっかり20年前へと旅立ちます。


しかし、過去を改善しようとしてなしたことは全て裏目に出て、残された大切なものまで失ってしまう主人公。
それも、自分のために欲を出したのではなく、他者に良かれと思ってしたことが、自らの不幸となって返って来るのね。
このお香は幸運をもたらすものではなく災いをもたらすものではないか、と主人公が考え始めるのですが、その頃になると、主人公が過去に行って接触した人たちが、現在の主人公の意図とはかかわりなく、自らの意思を持って動き始めます。
過去の人々が起こす行動により、変り始める現在…。


昨年あたりから大流行のタイムスリップ物なのですが、他のドラマとは一味もふた味も違うストーリーです。
韓国でも好評で、日本人ブロガーさんたちの評判も非常に良いドラマだと思います。
韓国での視聴率は1%台ですが、この数字はケーブルではヒットと認定される数字でもあります。



最初の頃は思いもよらない展開に驚き、主人公たちにに涙し、中盤ではドラマが語ろうとしている内容について自分なりに考えを巡らせ、ますます面白くなり、最後にはその内容の深さに揺り動かされたドラマでした。
ストーリーを追うだけでも充分面白いのですが、立ち止まって考えるとそこでまた、作者の意図を読み取ろうと考える楽しみがあり、2度楽しい作品でもありました。
回を重ねるごとに、自分の心の奥底が共振してくる、私にとっては、そんなドラマでした。
見終えて丸2日が経っているのですが、いまだにこの世界から抜け出せないでいます…。

特にラスト1話、過去から現在へと続く自己の同一性までが揺らいできて、ほんとうに見事だと思いました。
そして結末はいわゆる<開かれた結末>。
開かれた結末とは視聴者にとって幾通りかの解釈ができる形で結ばれており、そこは視聴者にゆだねられているスタイルの閉め方のことなんですが、そうはいっていても、作者が逃げたんじゃない?と思われる結末や、作者の意図が分からなくなってしまった、などと言うドラマになってしまっている場合が多いのですが、私はこのドラマは完璧な「開かれた結末」になっていると思います。
この解釈については、私なりの解釈をしたのですが、ネタバレになってしまいますので、ネタバレの感想を含め別ブログに書くことにします。

   →「ナイン」結末の解釈とネタバレ感想

このドラマのいいところはいろいろあるのですが、まず、タイムスリップを引き起こす道具がカトマンズで手に入れたお香、というのが良かったと思います。
東洋的な神秘を感じさせるアイテムで、しかも、燃えている間の30分、という時限付きのタイムスリップとなるのに自然である、ということ。
そして何より、お香が燃え尽きても香りが残っている、というのが重要な要素のような気がします。
画面から香りは漂ってこないのですが、主人公がタイムスリップを終えて戻ってきた後も香りは残っているはず。
その残り香のように、現実に戻った後に少しずつ変わって行く現在とリンクするように思います。
また、香りは原初的な感覚で記憶にしても視覚的な感覚よりも情緒的な、深い部分で結びつく感じがあるんですね。
それが自ずとタイムスリップする過去を情緒的な色合いに染める気がします。

ところで、このドラマはカトマンズロケを行ったようなのですが、少し前までケーブル局制作のドラマといえば低予算で作られるチープさがあったように思うのですが、いつの間にか、海外ロケまでできるほど予算がつくようになったのね、などと言う感想も持ってしまいました。
そして、出演者も一流の俳優さんを使えるようになったんでしょうか?地上波テレビ局でも主演を務める俳優さんたちが主役を演じているんですね。

まず、男性主人公を演じるイ・ジヌク
彼は兵役につくまではいつも<心に傷を持った御曹司>ばかり演じていて、この人これしかできないの?と失礼ながら思っていたのですが、兵役を終え帰って来てから「ラブミッション」「ロマンスが必要2」と役の幅を広げてきて、ますます魅力的になって来ていますね。
このドラマでの彼も良かったですね。主人公の心の痛みのようなものが伝わってくるような演技でした。

ヒロイン役は「棚ぼたのあなた」での変身が好評だったチョ・ユニ
女優さんが髪をショートにして変身、というのはよくあることなんですが、彼女ほど効果的だった人はいないんじゃないか、と思うんですね。
長い髪の時には気づかなかった表情の豊かさが前面に出てきたように思います。
「棚ぼた~」ではボーイッシュな女の子でしたが、このドラマでは子供のようにまっすぐで素直な女の子キャラ。
すごく明るいイメージなんですが、彼女でないと、と思われるだけの存在感です。
そして、一転して悩み苦しむ姿も見せるのですが、ここでまた強い印象を残す演技を見せてくれました。

そして、悪役を演じるのはベテラン俳優のチョン・ドンファン
悪役も多く演じているのですが、このドラマの彼は今までで一番、いや~な感じを与える悪役。
脚本家さんは自然な演技を想定していたのだけれど、チョン・ドンファンさん自身の考えで、かなり誇張したキャラになったとか。

脚本家と演出家は、やはりケーブル局制作で非常に評判のいい「イニョン王妃の男」のスタッフが担当。
(実はわたしはこれ、未見でして、私が見たいドラマリストの一番上にあるドラマなんです)
こちらもタイムスリップ物でしたが、それをより深化刺せた作品との評を受けていました。

私もとてもお勧めのドラマで、ぜひ見ていただきたい作品だと思っています。
Commented at 2013-05-17 15:58 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by lovedrama at 2013-05-17 16:52
こんにちわ☆
『ロマンスが必要2012』でイジヌクにはまったのでこのドラマも興味津々です!
色々な方たちのブログでも話題になってますよね。
いつもkirikoroさんの評価を参考にさせて頂いているので、高評価のこのドラマもますます楽しみになりました♪
はやく字幕でやらないかなっp(^^)q
Commented by kirikoro at 2013-05-17 17:16
鍵コメさん、こんにちは。

チョン・ドンファンさん、「最高だ、イ・スンシン」では4話退場でしたか…。
私は1話でギブアップしたので、知りませんでした。
大御所のドラマ掛け持ちは今に始まったことじゃないように思いますよ。
最近でこそ、このクラスの助演俳優さんが充実した感じがありますが、数年前にはチョン・ドンファンクラスの俳優さんは常に掛け持ちといった印象がありました。

「イニョン王妃の男」このドラマ、「屋根部屋のプリンス」の終盤と曜日までかぶっていたのが私が見損ねてしまった理由なんですよ。
「屋根部屋~」にどっぷり嵌っているところで苦手な主演陣、ちょっときつかったんですね。
でも、始まって見たらめちゃくちゃ好評だったので、この時点から惜しい事をしてしまった、と思っていたんですよ。
ぜひ見なくては!!!

>しかし、このドラマ。
聞けば聞くほど、ドラマっていうより映画のような完成度ですね。

ほんと、その通りでしたね。
堪能しました!

Commented by kirikoro at 2013-05-17 17:23
lovedramaさん、こんにちは!

主演の二人を楽しみに軽い気持ちで見始めたドラマでしたが、びっくりするぐらいの完成度のドラマで大満足でした。

これだけ話題のドラマなので、日本への販売も順調にまとまるでしょうね。
私ももう一度見直したいな、と思っています。
Commented by ぽりのすけ at 2013-05-17 20:44 x
こんばんは。たびたびコメントしてますが、いろんなHNで、覚えていただけてないかも…(笑)。
これからはずっとぽりのすけにしておきます♪

kirokoroさん、これ、見てないのかな〜とちょくちょくこちらに来てまして…やっぱりご覧になってましたかーーー!うれしーーーーー!!
もー私もかなりハマりました!!!!!
キスシーンもかなり濃厚でしたね…ぽ。
韓国ドラマ字幕や吹き替えの翻訳仕事してる友人曰く、ケーブルテレビのドラマは民放(?)に比べてゆるいから、ラブシーンがレベルアーップ!とのことで、「私たちが結婚できるだろうか」(邦題はなんだろ?)のやりすぎちゃうんか!というほどのキスシーンもそういうことだったのか…と思いました…ぽ。

しかし。
最後の終わり方。で、これはどういうことなんだろ???と疑問がいっぱいです。
ソヌは自分を変えられるという希望を残してるんですかね。
最後まで救われないままのオモニがちょっとかわいそうでした。

このあと放送されるドラマもおもしろそう〜。
今は「九家の書」も追ってます!
Commented by kirikoro at 2013-05-17 21:28
ぽりのすけさん、こんばんは。
ぽりのすけさんの名前はHNの由来が何かしら?(案外ポラリスと関係がある?)なんて考えて拝見していましたので、記憶にあるのですが、別のHNで書かれたものは別の方だと思って呼んでいると思います♪

ぽりのすけさんも嵌られたんですね!
たしかに、ケーブルはラブシーンが濃厚ですね。
最近では地上波と肩を並べる作品を作っていますが、一昔前はお色気路線がウリだったようですし…。
それにしても、15歳以上観覧可になっていても、地上波とは全然基準が違いますよね。

「九家の書」は手一杯で見損ねてしまったドラマです。
最近はケーブルドラマの方に先に手が伸びてしまいます♪

(続きはきりころじっく3の方で…)
Commented by at 2013-05-19 14:23 x
kirikoroさん、こんにちは
わ~☆五つなんですね~字幕付きを楽しみに待ちます^^

「イニョン王妃の男」は主人公カップルがプライベートでも恋に発展しましたよね~
かる~く楽しめるドラマでした。

最近のタイムスリップドラマではイ・ミンホの「シンイ」が好きです。
ママになられたキム・ヒソンさんが相変わらず美しい^^

Commented by kirikoro at 2013-05-19 15:26
空さん、こんにちは。

>「イニョン王妃の男」は主人公カップルがプライベートでも恋に発展しましたよね~

そういうところでも話題のドラマでしたね~。

かる~く楽しめるドラマでした。

そうなんですか!
楽しみにしています♪

「シンイ」・・・
私はこのドラマ、私の苦手系のファンタジーで途中で視聴ストップしてしまいました。
主人公カップルは素敵だったんですけどね~~。
Commented at 2013-05-31 19:47 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kirikoro at 2013-05-31 23:07
鍵コメさん、こんにちは。

「私の恋愛のすべて」私も見終りました!
で、私は結構面白かったんですよ。ストーリー的にはともかく、シン・ハギュンが素敵に見えて…。
このドラマについては、明日ぐらいに感想をアップする予定です!

>「私の恋愛のすべて」の原作を読んだある方が、「ナイン」の内容を表しているかのようだとの感想が興味深かったのです。
内容は哲学的であり、作家が男性だったためか恋愛の書き方もロマンチックではなく「運命」だとか「時間」が引用され、「ナイン」にぴったりだと。

え!そうなんですか!
ドラマからはぜんぜんそんな気配は感じられませんでしたね。
ストーリー的にはまるで面白いと思わなかったんですが、原作に俄然興味が湧いてきましたよ。

新ドラマは「鮫」と「恋愛操作団;シラノ」のスタートが結構よくて、今後楽しみです。
これから始まるものは、チェックはするつもりなんですが、いあまのところ、そう魅力は感じてなくて…。
見始めたら面白かった、などということも多いんで、そこそこの期待と言うところです。
Commented by さやかご at 2015-05-17 14:43 x
Dlifeで録画したものを今観てます。まだ12話ですがこの中盤まででこんなに泣けるドラマは初めてです。ラブラインもですが、お兄さんとの関係、親友との関係も…脚本の緻密さを主役も脇役も、若手もベテランも俳優陣ががっちり支えていて、なかなかないドラマだなあと思います!
Commented by kirikoro at 2015-05-18 08:41
さやかごさん、こんにちは。

>中盤まででこんなに泣けるドラマは初めてです。

胸の痛くなるドラマですよね。

おっしゃる通り、脚本も演技もよくて、いいドラマだと思います。
どうぞ、最後までしっかりご覧になってくださいね♪
また、感想をお聞かせください!
Commented by みみ at 2015-10-12 19:22 x
やっと観れました。
テレビ愛知で放送中ですがテレ朝チャンネル集中放送なので一ヶ月だけ契約して観ました。
でも、テレビ愛知と同じ位のカット版でガックリ!
所々???な部分が多くて・・・・
このジャンルはほぼノーカット版じゃないとダメですね。
kirikoroさんの解釈とネタバレを何度も読ませて頂き録画を見直し何とか自分なりに納得出来ました。
☆5個にも納得!!

ラブミッションの時よりも笑顔が多くて良かったです。
地味だけどいい感じなので次のドラマも楽しみです。
チョ・ユニさんは王の顔以外は観て無いですが今回はナチュラルで可愛かったと思いました。
最近気になっているパク・ウォンサンさんが少ししか出て無くて残念!
でも、このドラマではイ・スンジョンさんが良かったわ。
主役を生かすも殺すも脇役次第では?

観終わってボンヤリしていたら録画が貯まっちゃいました。
Commented by kirikoro at 2015-10-15 07:57
みみさん、こんにちは。

有料契約して、カット版だとちょっとがっかりですね。

>ラブミッションの時よりも笑顔が多くて良かったです。

「ラブミッション」の時のイ・ジヌクはほんと笑わなかったですね。
やっぱり笑顔がいいです!

>主役を生かすも殺すも脇役次第では?

同感です。

>観終わってボンヤリしていたら録画が貯まっちゃいました。

また、せっせと見る日々ですね~~
ノルマに追われるような気分にはなりたくないのですけど、どうしても、そういう事になっちゃう…。

また、心に響くドラマに出会えますように♪
Commented by ソネッチ at 2016-11-20 18:55 x
こんばんは。評判のとってもいいこのドラマ、ようやく視聴完了しました。

この夏「w」放送前に、1度視聴チャレンジしたのですが、1話見たらまさかの「不治の病モノ」 最近「不治の病ドラマ」はすっかり受け付けなくなっています。(楽しみにしていた「むやみにせつなく」も評判のよい「契約結婚」もパスしました。)このドラマも1話見たところで視聴ストップしていたのですが、「月の恋人」のロスを埋めるために再度チャレンジすると、杞憂でしたね。「不治の病ドラマ」ではなかった。主人公のタイムトラベルが始まると、ずんずん視聴が進みました。評判どおり面白かったです。

まず、何といってもオリジナリティあふれる脚本が素晴らしい。主人公が、現在の苦境を解決するために、過去に戻ってとった行動が、予想外の結果となって主人公の現在につながるのを、はらはらしながら見ました。
主人公のイ・ジヌクは、あまり好きなお顔ではないのですが、「ロマンス2」もこの作品も、なぜかとてもカッコよく見えます。笑顔がいいんですよね。最近お気に入りのヒョンシクは、文句なくかわいかったし、チョ・ユニもよかったです。
最後に賛否両論のラスト、私もこれしかないラストだと思いました。このドラマにあったラストでした。
Commented by kirikoro at 2016-11-22 08:07
ソネッチさん、こんにちは。

>最近「不治の病ドラマ」はすっかり受け付けなくなっています。

ああ~、私と同じ症状!
確かにこのドラマも、最初のところでは不治の病ものに見えますよね。
再チャレンジなさることができて、ほんとによかった。

>まず、何といってもオリジナリティあふれる脚本が素晴らしい。

ほんとにそうですよね。
面白くご覧になられたようで、ほんとによかったです♪
by kirikoro | 2013-05-16 22:29 | 視聴済韓国ドラマ | Comments(16)