SBSの2011年の月火ドラマ、全29話。
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演出 イ・ヒョンジク、キム・ホンソン
脚本 クォン・スンギュ
出演者
チ·チャンウク (ベクドンス役)、ユ·スンホ(ヨ・ウン役)、ユン·ソイ(ファン・ジンジュ役)、シン・ヒョンビン(ユ・ジソン役)、チョン·グァンリョル(キム・グァンテク役)、チョ・ミンス(天)
韓国での最高視聴率は19.6%(TNmSによる)、24回の予定が、好評のため29話に延長されました。
正祖の護衛武士として実在した朝鮮最高の侠客ペク・ドンスと、国王の暗殺を企む刺客集団の対決を描いた歴史活劇ドラマ。
敵でありながら友であるペク・ドンスとヨン・ウン。
彼らの関係を中心に、愛と友情、そして主君への忠誠や師弟愛、そして運命との対決が描かれます。
韓国の漫画が原作という話なのですが、少年ジャンプ的、だとか、「ワンピース」に似た感じがする、なんて評判もあるようですね。
私は少年漫画に詳しくないのでわかりませんが…。
物語はドラマではお馴染みの時代、思悼世子が米櫃に閉じ込められる前の時代から始まり、世祖(イ・サン)の即位後までの話になっています。
この二人が政敵から狙われ続けるのはいつものことなんですが、今回、米櫃事件に新たな創作を加え、思悼世子が死んだのは、実は米櫃の中ではなかった、という設定が出てきます。
このあたりも注目ですね。
主人公のペク・ドンスを演じるのは「笑ってトンヘ」「僕らのイケメン青果店」のチ・チャンウク。
ドンスは肉体に障害を追って産まれ、序盤の子供時代ではそれを克服する姿が描かれ、その後、武芸を磨き朝鮮一の武術家になって行くのね。
ひたすら明るいドンスにぴったりのキャスティングだと思いました。
ドンスのライバルで、闇の刺客集団の殺手ヨ・ウン役は、子役出身で「アラン使道伝」「プロポーズ大作戦」などに出ている実力派、ユ・スンホが演じています。
彼は”殺星”という生まれながらに人を殺してしまう運命を背負っているのね。
その為、ドンスと友情をはぐくみながらも、いつも影をまとっている姿がまた、ユ・スンホに似合っているなあ、と思って見ていました。
この期待の若手二人のツートップが光と影のように対照的に描かれることにより、双方ともにより魅力的に見える構造です。
こういうツートップは女性ファンの注目も集めますね。
また、彼らの子役時代を演じているのはヨ・ジングくんとパク・コンテくん。
どちらも出演ドラマ多数の子役で、演技の上手い子たちですから、見ていて安心感がありますね。
その他、助役陣もよく知られた人たちが多数出ていて、細部も見どころいっぱいです。
じつは私、こういう武侠系ドラマは基本、あまり得意ではないのですが、子役の熱演に続き、美形ツートップのおかげで楽しくドラマの世界に入って行くことができました。
ストーリー的には、ペク・ドンスだけだったら、ちょっと物足りなくなる話だったんですが、ウンの存在がいいんですね。
生れながらにして運命の呪縛に縛られ、自分の人生は仕方がないもの、と思っていた男が、運命は変えられるかもしれない、と変身して行き、そして迎えるラスト。
私は彼がむしろ主役と思ってドラマを視聴しました。
ラストはもう、泣けました…。
運命という点でウンと同じようなものを背負っている人物がもう一人。ヒロインもそうなんですね。
彼女も「北伐の計」という秘書を伝える家の娘に生まれ、それを守るため、その地図を背中に入れ墨で入れられる、という運命を背負った女性です。
彼女もまた、運命に従うしかない、と思って生きているのですが、ペク・ドンスのおかげで運命を変えることを決断し、新たな人生を送るのね。
ウンと似た経緯をたどるのですが、果たして、彼らの運命は?というのもこのドラマの一つのテーマでもあります。
また、ドンスとウンの関係は彼らの師匠間の関係の相似形でもあるのね。
師匠対決もまた、楽しみでした。
それを演じるのはチョン・グァンリョルとチョ・ミンスと言った実力派で、この俳優の共演も見どころの一つでしょうね。
そして、主役二人のラブラインも師匠たちと似た形をとり、三角関係を描きます。
このヒロイン役はシン・ヒョンビンというほとんど無名の女優さん。
ユン・ソイの方が有名なので、てっきり彼女がヒロインかと思っていたのですけれど…。
この女性二人も、静と動の対比を際立させる存在となっています。
ただ、とても分かり易いんですが、逆に言うと一寸単純なストーリー構成、ともいえるかな?
私は、もう少し複雑な話の方が好きです。
さて、このドラマは武侠系ですから、視覚的な面での一番の見どころは武力対決シーンでしょうか。
基本的には、1対1から多くても数人相手で、大ぜいに取り囲まれても、数人ずつ対決する形になります。
(余計なことを言うなら、敵がいっぺんに攻撃を仕掛けたら、いくらドンスでも、負けちゃうじゃん、と思っちゃうのですが…)
素手から、各種武器を使った戦いが描かれ、そういう面での楽しみもいっぱい。
ただ、動きがすごく早く描かれるんですね。
動体視力の弱い私には、付いて行けないところも…。
主人公のペク・ドンス自体は他のドラマにも出てくることからも分かるように、実在の人物。
また、キム・グァンテクが彼の師であることも事実なのですが、その他のほとんどの部分は創作です。
ただし、意外なところで確実ではないけれど、多分史実でも関係があったのだろう、という人物がいます。画家のキム・ホンド(金弘道)です。
金弘道は「風の絵師」の主人公の一人なのですが、朝鮮時代きっての画家。
彼が突然ドラマに出て来た時には、同時代人にしても、ほとんどフィクションのこのドラマに彼が何で出て来たんだろう、と思っていたのですが、ちゃんと理由がありました。
ペク・ドンスの著わした書「武芸図譜通志」の挿絵は彼の手によるものではないかと言われているんですね。
記録には画家の名前が残っていないものの、世祖の時代に重用された画家ですし、絵のタッチも彼のものではないかと言われているようです。
最後に、ラストのネタバレ感想を少し。(白文字で書きますので、ネタバレOKの方のみ、マウスをクリックさせつつドラッグ、反転させてお読みください)
ドラマの構成的にはドンスが「武芸図譜通志」を完成させて王に捧げるところがメインのラストになると思うのですが、私にとってのメインのラストはウンの最期でした。
最初のところでもう、ウンは死ぬことになるだろう、と予想していたのですが、終盤になって、ウンも新たな人生を送れるかもしれない、と期待を抱いたんですね。
でも、やはりウンにはその機会が与えられていなかったのね…。
納得のラストですが、哀しい思いでいっぱいです。
彼がもし、フクサチョロンと出会う前に、もっと早くにドンスと会っていたら…。
彼が父親を殺したのが自分でない、とちゃんと記憶していたら…。
などと考えてしまいます。
彼を殺手にしたのものは運命ではなく、運命などと信じた周りの人だったのかも、なんてことも考えます。
また、ここでドンスを殺さなければならない、と決断したのがチョリプだった、というのも、のちの歴史を考えると感慨深いですね。
チョリプは本名ホン・グギョン。イ・サンを守るのに、多大な力を発揮した人ですが、後に権力に溺れて失脚した人。
「イ・サン」の彼と比較してみると一層面白いように思います。
そして後日譚。
皆さん、くっついちゃったですね♪
ジンジュとホンドがくっついちゃったことに落胆の声も多かったと聞きますが、私はこの二人、好きでした。
ユン・ソイさんって、いままで少し可愛げにかける人って感じがあったんですが、さすが役者さん! チャーミングな彼女のほのかなラブシーンも良かったです♪
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このたび、弊社 Interview Magazine『韓流T.O.P』の刊行形態を、2014年01月16日発売の『韓流T.O.P VOL34(3月号)』より、隔月発売とさせていただきますので、お知らせいたします。急な変更のため、ご迷惑をお掛けしたしますが、今後ともよろしくお願いします。
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☆★ユ・スンホ☆★
切ないラブロマンスに加え、幾重にも張り巡らされた謎が観る者を惹きつけて離さない、
珠玉の純愛ストーリー。主演のパク・ユチョン、ユン・ウネ、ユ・スンホ、
そしてパク・ユチョンの少年時代を演じたヨ・ジングのインタビューをお届け!
その他 パク・ユチョン☆★イ・ジュンギ☆★パク・シフ☆★ユン・ウネ☆★パク・ヘジン☆★ヨ・ジング☆★チェ・ジウ☆★コン・ユ☆★チュウォン など。
字幕版もお持ちなので、いつでもそちらも見られるようですし、もし、字幕版でご覧になってその差異など気付かれましたら、教えてくださいね。
ラストのウンは涙涙ですよね!
ほんの少し運命が変わっていたら、と思ってしまうから、余計に可愛そうなんですよね。
ユ・スンホ君、わたしも、ほんとに良かったし、適役だったと思います。
軍隊から帰ってきた彼が、この後、どんな姿を見せてくれるのか、楽しみです。
少し前に見た時代劇「ホン・ギルドン」は苦戦したので心配しましたが、このドラマは劇画調でストレスなくさくさく見れました。ストーリーは、まあまあ面白かったです。
キャストはとても楽しめました。若々しいチ・チャンウク、ユンスンホのツートップはキャラにあっていてよかったです。チ・チャウク君のアクションシーンはいつもほれぼれします。このドラマの刹陣もきれいでした。このドラマの後も二人は順調に活躍していて嬉しいです。また、ちょっと前に「月の恋人」で、強烈な悪役(イ・ジュンギの兄王でした)を演じていたホン・ジョンヒョンがこのドラマでは純真な世孫を演じてる姿を見つけて面白かったです。
チョン・グァンリョルとチェ・ミンスの両師匠は期待通りのさすがの演技でした。善と悪、二組の師匠と弟子は4人ともよかったんですが、このドラマは悪役の師匠・弟子の方がおいしい役だったかも。チェ・ミンスとユ・スンホの演じた役の方が余韻が残りました。
最後にユスンホの子役を演じた、パク・コンテ君、とてもよかったです。私は、初めて見ました。現在、どのように成長しているのか見てみたいです。
>先日、配信が2月で終わると赤字が出ているのに気付いて
dTVではこれ、焦りますよね。
私もあたふたしたことがあります。
男性二人のツートップって、素敵なものが多いように思いますけれど、チ・チャンウクとユン・スンホのこの二人のツートップも見ごたえありましたね。
ちょっと古いドラマだと、今活躍している人たちのフレッシュな姿が見られるのが楽しみですよね。
私は「月の恋人」のホン・ジョンヒョンはちらっとしか見ていないので、とても楽しみです♪
>二組の師匠と弟子は4人ともよかったんですが、このドラマは悪役の師匠・弟子の方がおいしい役だったかも。
それは言えてたかもしれませんね。
パク・コンテ君は去年見た「客主」でもライバル役の子役をしていました。
楽しみな子役の一人ですね♪