KBSの2012~2013年の月火ドラマ、オリジナルは全16話(私はBS11の全23話版を見ました)
演出 イ・ミンホン、イ・ウンボク
脚本 イ·ヒョンジュ、コ・ジョンウォン
出演
チャン·ナラ (チョン・インジェ役)、チェ·ダニエル(カン・セチャン役)、イ·ジョンソク(コ・ナムスン役)、キム・ウビン(パク・フンス役)、パク·セヨン(ソン・ハギョン役)他
最高視聴率は17.1%(TNMs)
オリジナルタイトルは「学校2013」で、韓国ではシリーズ化されてているドラマの5番目のものとなります。
でも、以前のシリーズは199年~2002年に放送されており、ちょっと間が開いているので、日本ではあまり有名ではないですね。
そこで日本でのタイトルは「ゆれながら咲く花」となったのだと思いますが、このタイトル、いいです!
ドラマの中で詩の一節として登場するのですが、躓きながら大人になって行く高校生たちの姿の比喩そのもので、ドラマの内容にもぴったりの題ですね。
揺れずに咲く花はないというのが詩の言わんとすることろであり、ドラマの中の子供たちも、それぞれが違った形で揺れます。
そして、生徒たちの揺らぎがドラマの主人公である教師たちをも揺さぶることになります。
先生たちもまた、ゆれながら咲く花なんですね。
学園ドラマには、生徒目線で描かれたものと、先生目線で書かれたものがありますが、こちらは後者のタイプ。
生徒たちの出来事は大人の目線で追われますから、多少お行儀がいい、というか、生徒たちの心に共感して痛みを共有するドラマというより、子供たちの問題を共有するドラマという感じでしょうか。
私の好みから言えば、生徒の内面を共有するドラマの方が好みなのですが、このドラマはこのドラマで、なかなか良くできたドラマだと思いました。
このドラマでは、現代の社会の中での高校生が描かれているんですね。
しかも、成績も家庭環境も大きく異なる子供たちが一つのクラスで学んでいるため、いろんな問題が湧きあがって来ます。
(こんな学校が実在するだろうか?なんて疑問もありますが、そうでないとドラマになりませんし、そこは追及しても仕方がないかと…)
高校生ですから親との関係も濃厚なんですが、暴力的な親やネグレクトの親からモンスターペアレントまで、多様な親が登場してきます。
もちろん、国が違いますから、馴染めない部分もあるにはありますが(たとえば、日本で遅刻に罰金なんて考えられませんよね)、多くは共通する問題。
自分が高校生だった時や、思春期の子の親だった時代を思い出しながら見ていました。
あのころには当事者であるがゆえに見えなかったことが、振り返ってみるとまた、違って見えることもあるなあ、と外側からまた自分の経験をを振り返る事にもなったドラマでもありました。
ただ、日本の場合は子が高校生にもなると親の出番はほとんどなく、親同士のネットワークもほぼ無いのが普通じゃないですかね。
私は子がもう少し小さかったころのことを思い出していましたが…。
また、主人公の二人の教師の設定がいいんです。
理想追求型の教師と入試対策重視の教師が共同担任になるんですね。
理想追求型教師は担任を受け持つと言っても正式教員ではなく、時間講師。
それに対し入試対策型の教師は名の知れた塾講師からの転身(訳ありではあるんですが)なのね。
ドラマ的には理想型が入試型に勝つ、という話になるだろうと予想されると思うんですが、そう、簡単に進む話ではありません。
先生たちの成長物語であったり、トラウマからの脱出物語だったりする部分もあります。
担任を演じるのは「童顔美女」で主人公カップルを演じたチャン・ナラとチェ・ダニエル。
「童顔~」ではメガネをはずして、う~んと年下くんを演じたチェ・ダニエル、本作ではメガネを掛けて、ほぼ同年代の設定ではないでしょうか? 彼の方が年上にも見える感じです。
チェ・ダニエルは1986年生まれでチャン・ナラは1981年生まれで、実年齢ではチャン・ナラが5つ上なんですが、2人とも年齢不詳気味で、どちらも不自然ではないですね。
役柄によって全く関係の違って見える彼らの姿にも注目です。
また、高校生役を演じるのは20代の前半ぐらいの人が多いので、チェ・ダニエルと生徒役の俳優さんとの年齢差もほとんどなく、1歳差、なんて人もいるようですよ。
生徒の方では、いろんな生徒のそれぞれの問題が展開されるのですが、その中心に位置しており、生徒側の主役となっているのがイ・ジョンソク演じるコ・ナムスン。
イ・ジョンソクは「シークレットガーデン」で注目を浴びていた人だったんですが、私はあまり魅力を感じず、韓国でこのドラマが放送された時にも視聴意欲がわかずにパスしてしまったのですが、その後「君の声が聞える」で大注目の俳優さんになった人なんですね。
最新作の「ドクター異邦人」でも繊細な演技のできる俳優さんとして、存分に魅力を発揮していました。
さて、そのナムスン、いろんな出来事にも彼が深く関わることになるのですが、ドラマ全体を通じてみると、彼と、彼の中学時代に親友でありながら関係が壊れてしまったフンスとの関係の修復がかなりのウエイトで描かれます。
この二人のかかわりがほんとに良くて、これもまた、このドラマの大きな楽しみでした。
フンスを演じるキム・ウビンは「紳士の品格」にも出演していましたが、このドラマの後、「相続者たち」では主役を食ってしまうほどの存在感で大注目された人。
でも彼、すでに「ホワイトクリスマス」でいい演技を見せているんですよ。(この時は本名のキム・ヒョンジュンで出演)
(こんな姿ですが…)
余談ですが、このドラマに出演しているクァク・ジョンウクも出ているんですが、その他にも、「私たち結婚できるかな?」主演のソンジュンや、「ラブレイン」などに出演しているキム・ヨングァンや「サメ」などに出演しているイ・スヒョクなど、注目の新人がずらりと登場するこの「ホワイトクリスマス」日本ではDVDさえ発売されておらずレンタルしか(正規版では)ないのが、何で?と思ってしまいます。
女生徒ではハギョンを演じるパク・セヨンが重要な役どころでした。
彼女は「シンイ」や「天まで届け、この想い」や「赤道の男」に出演している人。
若手の注目株ですね。
このハギョン、ナムスンとのラブラインがあるのかしら?と思って見ていたのですが、ラブラインはありませんでしたね。
また、担任二人の間でも、ラブラインができても不思議はない感じだったんですが、それもなし。
結局、韓国ドラマには珍しく、ラブラインが全くないままドラマが終わりました。
でも、結果的には生徒の問題から視点がブレることが無く、それがよかったように思います。
そしてラスト。
いくら先生たちが頑張っても現実は厳しく、先生もスーパーマンではありませんから…。
ヘタに話をまとめようとはせず、それでも担任たちは先生を続けようとする、そんな着地点は良かったな、と思いました。
私はこのドラマ、話数拡大版で見たのですが、話数拡大版だと、各話の終りが変なところに来て、違和感があることが多いのですが、このドラマはそこはあまり気になりませんでした。
カットも少なく、テレビ版でも充分に楽しめたと思います。
「ゆれながら咲く花」4ツ星でうれしいです。途中経過のときに、少し苦手意識があるって書いておられたので、どうかなぁと心配していました(゜д゜)
私はこのドラマ、最初は見続けられるかなぁと思いながら見ていて、ウビンくんが出てきたあたりから、俄然面白くなってきて、最後の4話ぐらいは毎回泣いてしまうというハマり具合で…。
とても好きな作品になりました。
kirikoroさんが書いておられるように、ラブラインはなくて、でもそれがかえって良かったですよね。最後の終わり方も好きでした(^0^)/
いいドラマに出会うと、毎日がホントに楽しくなって(*^_^*)
今は「運命のように君を愛する」にハマってます。
このドラマも最初はチャン・ヒョクの、あの笑いにちょっと引いてたのですが、どんどん切ない展開になってきて、目が離せません。
今期の水木ドラマはどれも面白くて、うれしい悲鳴です。
また kirikoroさんの感想、楽しみにしていますね。
実は、学生時代に先生と言う人たちが苦手で…。
最初はその先生目線が苦手だったのですが、見ているうちに引き込まれて行きました。
やっぱりイ・ジョンソクと、キム・ウビンの今最も注目されている若手二人が共演していますしね~~
>いいドラマに出会うと、毎日がホントに楽しくなって(*^_^*)
ほんと、同感です。
「運命のように~」は私も、次の放送が待ち遠しいドラマです。
こんなところで3年後!?なんて、もう、待ちきれません。
「大丈夫~」も同じぐらい好きで、ほんとにうれしい悲鳴ですが、月火の方は結局全滅です…。
でも、楽しいドラマがいっぱいなので視聴ペース的にはこれぐらいがちょうどいいかも、と思っています♪
また、リリハルさんの感想もお聞かせくださいね。
BS11が安定しないなか、飛び飛びではありますが見ていました。
韓国のドラマも、こういうモノも作れるんだなぁ、というのが感想です。
ただ、恐竜顔(?)のアイドルとオム先生のパーマが苦手でしたが。
同じような感想を持ったドラマに「限りない愛」があります。同時期の放送だったので、見てしまいました。
キョン・ミリさんの美魔女ぶりと、1970年代のTBS木曜8時のドラマを韓国の味付けでリメイクしたような感じに驚きさえしました。また、ペク・ジョンミン(イ・ドヨン)君がWarGamesの頃のMatthew Broderickに見えるところがあったものツボでした。
ワン家で失望したので、もう韓国ドラマは見なくていいと思っていたのでですが、「ほぉ!」と思えるドラマに出会えると嬉しいものですね。
台風、大丈夫でしたか?
うちの方は台風からかなり離れていたのに、強風と時折りの強い雨で驚きましたが、すんなりと通りすぎてくれたようです。
このドラマのタイトル、ほんとにいいですね。
なるほど、どちらの視点も描かれていると感じられましたか!
終りもよかったですね。
>(ここんとこ、最終回で裏切られてまして;;動画でこれを見てた時は感じなかったのですが、改めて思いました^^)
わたしもなんです!
韓ドラって最後の最後で結構裏切られることが多くって…。
?このドラマは、日本の高校生やその親にも見てほしいと思ってます。
ほんとにそうですね。
「運命~」のチャン・ナラもいいですよね♪
このドラマともども、チャン・ナラさんを再評価しているところなんです。
>韓国のドラマも、こういうモノも作れるんだなぁ、というのが感想です。
韓国ドラマといっても、様々ですね。
恐竜顔…。
私も最初、そう感じて苦手だったんですが、いくつかsカウ品を見ているうちに慣れたのか、可愛く見えてきました(汗)
これぐらい、個性的な顔をしている方が飽きられないかもしれませんね。
>同じような感想を持ったドラマに「限りない愛」があります。
そうなんですか!
私はこのドラマ、未視聴なんですよ。
>1970年代のTBS木曜8時のドラマを韓国の味付けでリメイクしたような感じ
「ありがとう」など、日本の家族ドラマの基本形をやっていた枠ですね。
実はわたし、この年代には家族ドラマなんて眼中になかったので、一つも見ていないんですよ…。
マシュー・ブロデリックもウォー・ゲームもまるで知らなくって、調べてみました。
面白そうな映画ですね。
「ワン家~」は韓国では高視聴率のドラマだったんですが、日本では受けないタイプのドラマですよね。
>「ほぉ!」と思えるドラマに出会えると嬉しいものですね。
失敗しても失敗しても、これがあるから、止められない…
キムウビン恐竜顔説? ずーっと昔、子供が保育園のころ、カナヘビを飼っていました。彼、何かに似ていると思っていたのですが、カナヘビだったのね。でも恐竜顔は言い得て妙! 大人っぽい、不思議な魅力があり、これからも楽しみです。
>ラブラインがないドラマの作りもすっきりしてました。
定番だったら、絶対専制勘にラブラインが描かれるんですけれど、なくて正解でしたよね♪
キム・ウビンくんから、カナヘビ君を思い出されましたか!
なるほどなあ。
私は飼ったことはありませんが、見かけると挨拶する間柄です。
そういえば、今年はあんまり合わないような気がするなあ…。