なんじゃもんじゃ kirikoro.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

 韓国ドラマ中心のブログです。ネタバレ内容を含むコメントはあらすじの「きりころじっく3」の方にお願いします。


by kirikoro
画像一覧
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

イ・ソンミンの「記憶」見終わりました


記憶(기억)  ☆☆☆☆
d0060962_90649.jpg

2016年のtvNの金土ドラマ、全16話
演出 パク・チャンホン(「魔王」「天地人」「サメ」
脚本 キム・ジウ(「復活」「魔王」「サメ」)
出演者
イ・ソンミン(パク・テソク役)、ジュノ(チョン・ジン役)、ユン・ソヒ(ポン・ソナ役)、キム・ジス(ソ・ヨンジュ役)、パク・ジニ(ナ・ウンソン役)、イ・ギウ(シン・ヨンジン)
最高視聴率は3.806%(AGBニールセンによる)
「復活」「魔王」「サメ」の制作陣と演技派俳優イ・ソンミンの出会いが注目された作品。

*このドラマはアンケートを設けています。
ご覧になった方に参加していただけると嬉しいです♪


       → 「記憶」は面白かった?

物語を構成する素材自体は、最近多く取り上げられている認知症ものだったり、俗物弁護士が人間らしい姿を取り戻す話だったり、過去の主人公に関わりのある事件の真犯人を追う話だったり、と目新しいものではありませんでしたが、細部を丁寧に描くことで、ありきたりな印象を与えず、感動を呼ぶ物語になっていたと思います。
使い古された素材でも、それをどう描くかによって良い作品は生まれる、という見本のような作品でもありました。
地上波のドラマよりも制約の少ないケーブル局制作のドラマということがプラスに働いたのではないかしら?と思います。

主人公を演じるイ・ソンミンの演技はさすがなんですが、それを支える台本や演出がまず、すごくいいんですね。



たとえば、認知症の症状として、道に迷ったりするのですが、その時の彼の感情がリアルに伝わってくる感じなんです。
このリアルな感じは「ミセン」などにも通じる部分があるように思いました。
見慣れた素材でありながらも、作り物めいた感じをあまり受けず、視聴者にリアルな感情を想起させるところが、このドラマの第1の見どころではないかと思いました。

視聴率的には、最近のケーブルドラマの数字からは失敗作とまでは言えないものの、少し不本意な数字では?といったところですね。
先に書いたように、一見、最近よく見るタイプのドラマに見えるので、見ないでパスしてしまったり、最初だけ見てみるのをやめたりした人も多かったのではないかと思います。
それに、いわゆる韓流スターのような花形となる役者もいませんでしたし。
でも、視聴率に比べ、評判のとても良い作品だったと思います。

このドラマの第2の見どころは、俳優たちの演技
出演している役者さんたちは皆、演技派なんですよね。
感情をセリフではなく、表情や態度で示す場面が非常に多いのですが、それぞれ味のある演技をしていたと思います。

特に、主人公の現在の妻を演じるキム・ジス
抑えた演技で、より悲しみや苦しみを表現していて圧巻でした。

また、主人公の息子を演じたナム・ダルム君も、よかったです!
彼もまた、表情で感情を最大限伝えていたと思います。
彼は「ピノキオ」や「ビッグマン」「おバカちゃん注意報」などに主要人物の子役で出演しています。

そんな中、チョン・ジンを演じたジュノは2PMのメンバーで、(特別出演などの顔見世程度のものを除くと)これがドラマ初出演なんですね。
正直、周りの人に比べると圧倒的に経験値が不足していますし、そう思って見ていると、やはり実力不足を感じるのですが、物語に集中して見ていると全く気にならないんですよ。
彼の初々しさがキャラの初々しさと重なるところがあって、むしろそこが魅力と思えるような存在となっていました。
彼の演じるキャラにはラブラインもあったんですが、わざわざ入れた、という感じではなく、若い人がいれば恋もするだろうし、同じ目的を持って動いていればそれも深まるだろう、といった感じの自然さがありましたし、また、さらっと描かれていたこともあり、いい感じでした。
(ラブラインでのぎこちなさもまた、魅力と思えました)

こんな感じで、俳優ストーリーともに大満足だったんですけれど、私がこのドラマで一番好きだったのは、妻と、仕事の上で彼を助ける2人の、べたべたしない愛情表現だったんですね。
このドラマの登場人物は愛情表現を感情に任せるのではなく、すごく理知的に行動していると思うんです。
理知的といえば、少し冷たい印象を受けるかもしれませんが、相手がその行動をどう受け止めるか、ということを良く考え抜いたうえでの行動なんですね。
こういう愛情表現もあるんだな、とじわじわ感動していました。

たとえば、主人公には認知症の症状が出て、日常生活に支障が出てくるのですが、彼の周囲の人たちは彼らなりに自分のやり方で彼の助けになることを見つけ出し、静かに実行します。
主人公自身もそのことに気づくのですが、そのどれもが押し付けがましいものではなく、自然になされるために彼は自然にそれを受け入れることができるんですね。
そして、その感謝もほとんどが表情で伝えられます。

ストーリーの発端には、すでに時効を迎えた、15年前の主人公の息子のひき逃げ事故があります。
事件後、主人公は当時の妻とは離婚し、現在は別の女性と結婚して、二人の子供をもうけて暮らしています。
元妻との離婚の原因はどうやら、息子の死の受け止め方がそれぞれ違ったからのようですね。
事件のことを忘れたい主人公は仕事に打ち込んでいるのですけれど、勝つためならばかなりの卑怯な手も使う、いわゆる俗物弁護士になっています。
一方の元妻は息子の死の悲しみから抜けられず、自分が再び幸せになることなど考えられない状況です。
犯人が見つかっていないため、息子の死の全責任を主人公に負わせて責めている感じですね。
互いの生き方が許せない二人なのですが、アルツハイマーを発症した主人公はたびたび息子が生きていた時代に後戻りしてしまい、何度も元妻に迷惑をかけてしまいます。
始めは理由が分からず激昂する元妻。

そんな主人公が息子とともに思い出したのはピエロの紛争をした若い男の姿です。
最初はそれが誰なのかわからない主人公でしたが、しだいに、息子が死んだときに弁護していた男だ、と気づいていきます。
そして、彼の弁護のための仕事で息子を迎えに行くのが遅くなり、事故が起こったのだ、と心の奥で思っていたため、彼の無実の訴えに耳を傾けることができなかったのではないか?と考え始める主人公です。

一方、視聴者にはひき逃げ犯の犯人は早い段階から明かされています。
犯人は主人公の勤める法律事務所の代表の息子なんですが、主人公元妻に恋愛感情を抱く男の下で働くことになります。
犯人は主人公元妻=被害者の母親と顔を合わせる間柄になってしまったことから罪悪感を感じ、現場に花を供えたりしたために、再び犯人を捜すきっかけになったのね。
彼自身は自首したいと思っているのですが、彼の父や祖母がそれを知り、阻止。
彼の家は法曹ファミリーで、家を守ることを第1に考えているのね。
それでも、犯人父は罪悪感を持っているため、被害者父である主人公を自分の法律事務所にスカウトした、といういきさつもあります。
しかし、完璧に犯人の罪を隠さなければならない、と強硬な手段に出る祖母により、事態はますます醜悪なものになっていきます。
事件の真相を追う主人公なのですが、彼の痴ほう症の症状はどんどん悪化していき…。

結末では、この二つの事件の犯人が明らかになるのですが、その二人に与えられた刑罰の差がなかなか納得のできるものでした。
(ちょっとうまくいきすぎって感じもありますが)
また、新たに起きた事件に関しては、その関係者の受けた罰ははっきりした形では描かれていないのですが、多分、こうだろう、との予想はつくように描かれています。
その事件にかかわる二人の人物の引き受ける罰の引き受け方も私には、それなりに納得できるものとなっていましたが、もしかしたら、ひき逃げ犯父の背負う罰が不充分だと思う人たちもいるのではないかな?とも思います。

と、過去の事件を巡って興味深い展開を見せる物語なのですが、、ドラマのテーマはそのことよりも、傷ついた人たちが、いかにして本当の意味で幸せになるか、という事だったように思います。
また、それだけではなく、過去に罪を犯した人間がその後の人生をいかに生きれば心の平和を見いだせるのか、という話も描かれていると思うんですね。
主人公の「病気になる前の方がアルツハイマーだった」という台詞や、主人公元妻の犯人に向けて言う「ゆるせないけれど、自分の子供があなた(ひき逃げ犯)の傷にはなって欲しくはない」という言葉には感銘を受けました。

と、良かったことばかりを書いているのに、なぜ星5つにはならなかったのか?
かなりいいドラマだとは思ったんですけれど、心のどのぐらい深くまで響いてくるか、というところで、星5つまでは達しなかったかな?という、非常に個人的な感覚でこの評価となりました。


web拍手 by FC2
[PR]
Commented at 2016-05-16 15:16
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2016-05-16 19:27
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kirikoro at 2016-05-17 01:08
05-16 15:16の鍵コメさん、こんにちは。

ほんとにいいドラマでしたね♪

>イ・ソンミンの感情表現、凄かったです。 特に、普段の顔から、認知症を発症したときの表情。

さすがでしたよね。

こういうドラマばかりだといいんですけどね~~
私の場合、今年は新ドラマは、ちょっと、と思えるものが多くって、ちょっと気分、下がり気味です…。
Commented by kirikoro at 2016-05-17 01:11
05-16 19:27の鍵コメさん、こんにちは。
ご指摘ありがとうございました。

確認して、さっそく書き直しました。
映画は、私があんまり見ないこともあって、チェックが甘くなっていました♪
Commented at 2016-05-17 09:07
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kirikoro at 2016-05-19 20:42
05-17 09:07の鍵コメさん、こんにちは。

映画のイ・ジュノ君もいいんですか!
機会があれば、見てみたいです。

「욱씨남정기 」は1話~8話+最終話をご覧になったんですか~
私は1話だったかで早々にギブアップしました。

>それで、ドラマ観ました~という気分に浸りました。

そういいう見方で充分なドラマだったんですね。
そんな気はしていましたけれど…。
「記憶」がよかったので、なかなか他のものが続きません…。

Commented at 2016-05-20 07:37
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kirikoro at 2016-05-21 08:33
05-20 07:37 の鍵コメさん、こんにちは。

ジュノくんの映画の紹介、ありがとうございます。
どれも面白そうですが「二十歳」が特に面白そうですね♪
そのうちに見てみようと思います!
Commented by kamibin at 2016-08-11 18:16 x
Kirikoroさん、こんにちは

記憶見終わりました。ホントkirikoroさんの感想そのまま、久しぶりに良いドラマでした。
イ・ソンミン良いですよね~日常のふとした時に病気の症状が出る。この切り替わる時の一瞬の表情がなんとも切なく、でも回りが甘やかすことなく、同情することもなく支え温かく見守っている姿にほろりと来ました。
そして忘れてはならないのがOST
インスニさんの歌う『ソンムル(プレゼント)』また良いところで流れます。素敵な曲でした。

もっとも印象に残っているのがジョンウが学校でいじめられ、心配した父親のパク弁護士がいなくなった息子を学校の屋上で見つけるシーン。
ジョンウ役のナム・ダルムくんがあまりに上手くて、涙してしまいました。この子可愛く成長しましたし、うまくなりましたね。これからがとても楽しみです。

2PMのジュノも初めてのドラマと思えない演技で、イ・ソンミンと堂々とわたりあっていました。ひとりひとりの俳優さんの演技と緻密な脚本であっという間に見終わりました。私的にも☆4つです。
Commented by kirikoro at 2016-08-12 21:25
kamibinさん、こんにちは。

ほんとにいいドラマでしたよね~~

>そして忘れてはならないのがOST

そうでした。音楽もよかったですね。

>ジョンウ役のナム・ダルムくんがあまりに上手くて、涙してしまいました。

同感!
私も、この子のこれからがとても楽しみです!

Commented by お気楽母 at 2016-11-19 01:00 x
深夜に今晩は
やっと、KIRIKOROさんが見ておいでのドラマ見終わりました。
KIRIKOROさんが見て無いドラマばかり見ていたので、コメントが書けなくって・・・。
弁護士にとってアルツハイマーは致命傷ですよね。
それを公表して、周囲の人たちが自然に手を差し伸べていく感じが凄く良かったです。
なんと言っても主役のイ・ソンミンさんの演技でしょうね。
この何年かすごくいい役をされているので好感度が上がりました。
蓮っ葉な役が多くいつも脇役でしたからね。
ベタベタしない愛情表現、ほんと良かったです。
家族であれ仲間であれ、見てて温かみを覚えました。
ジュノを演じたチョン・ジンさんしっかりパク・テソクの片腕となって成長していく姿も良かったです。
私は身近に(45歳で)若年性アルツハイマーになった人を知っているので、見てて辛いものがありました。
また祖母も亡くなる1年前ぐらいから、アルツハイマーになり会うたびに1年3年5年と記憶が逆行していくんですよね。終いには私が結婚してる事さえ忘れて・・・。
祖母を見ながら、いずれは私も同じ事になるんだろうなあ・・・と。
家族の愛情、見守るやさしさ、いいドラマでした。
Commented by kirikoro at 2016-11-19 19:14
お気楽母さん、こんにちは。

>KIRIKOROさんが見て無いドラマばかり見ていたので、コメントが書けなくって・・・。

それは残念!
よかったら、他のドラマにでも無理やり関連付けて書き込んでくださいね♪
私も、見ていないドラマの感想はお聞きしたいですし…。

>なんと言っても主役のイ・ソンミンさんの演技でしょうね。

ほんとに彼の演技には圧倒されましたね。
私も同じ感じで、彼に対する好感度が最近上がりました。

お気楽母さんは若年性アルツハイマーになられた方を実際にご存じなんですね。
話に聞いたり、ドラマで見るだけでも辛いのに、知っている方だともう、想像を絶します。
老年性のアルツハイマーはもう、4人に1人ですから、誰もが身近な問題になっていますね。
ボケる前に死ぬのが希望ですが、なかなか思い通りにいくものではないし・・・。
老後の心配が一つまた一つと増えていくこの頃です。
by kirikoro | 2016-05-16 09:12 | 視聴済韓国ドラマ | Comments(12)