ああ、私の幽霊さま( 오 나의 귀신님) ☆☆☆
2015年tvNの金土ドラマ、全16話
演出 ユ・ジェウォン(「ナイショの恋していいですか?」「天国の涙」
脚本 ヤン・ヒスン(「ナイショの恋していいですか?」「チャン・ヤギョン」)、ヤン・ソユン
出演者
パク・ボヨン(ナ・ボンソン役)、チョ・ジョンソク(カン・ソヌ役)、キム・スルギ(シン・スネ役)、イム・ジュファン(チェ・ソンジェ役)、パク・ジョンア(イ・ソヒョン役)、クァク・シヤン(ソ・ジュン役)
最高視聴率は7.337%(AGBニールセン)8.0%(TNSM)
幽霊に憑依された気弱なキッチンアシスタントと、ナルシストのスターシェフが繰り広げるオカルトラブロマンスコメディ。
でも、ラブコメといっても過去に大きな事件があってその謎解きも同時に進行します。
ミステリー的な味付けは、最近のラブコメにはよくある要素なんですけれど、このドラマはヒロインが幽霊に憑依された状態でラブラインが発展するのが特徴だと思います。
元のヒロインの内気な性格と、憑依した幽霊の、気が強くて大胆な性格のギャップがとっても面白く魅力的なドラマでした。
チョ・ジョンソクが苦手なのでどうかな?と思いながら見たのですが、パク・ボヨンとキム・スルギが可愛くって、まあまあ楽しく見ました。
story
イタリアンレストランのキッチンアシスタントとして働いているナ・ボンスンは内気な女の子。
店のシェフにあこがれているのですが、目を合わせることもできないでいます。
そのうえ、幽霊が見えてしまう体質で、夜もろくろく眠れず寝不足で失敗続き。
シェフに怒鳴り飛ばされてばかりの毎日です。
そんなある日ボンスンは、悪い幽霊を取り締まっている霊媒師ソビンゴから逃れようとした幽霊スネに憑依されてしまいます。
スネはソビンゴをやり過ごすと、すぐにボンスンから離れようとするのですが、波長が合ってしまったのかボンスンの体から抜け出せません。
仕方なく、ボンスンのふりをするスネ。
ところでスネは恋も知らずに死んだ幽霊で、このままでは間もなく悪鬼になってしまう運命!
美女に憑依しては一夜の恋を成就しようとするのですが、相手の男たちはみんな、彼女の冷気にあてられ低体温症で倒れてばかり。
そんな彼女の恋が成就できるのは、彼女の冷気に対応できるほどの強い陽の気を持つ陽気男(ヤンギナム)だけ!
そんな彼女は生きていたころの記憶がなく、自分がどうして死んだのかもわかりません。
さて、ボンスンに憑依したスネですが、ボンスンと違って押しの強い性格で、普段は言いなりになっているレストランスタッフにも言いたいことを言って驚かせたりしています。
そのうえ、男探しも続行していますから、ちょっと大胆に迫って見たりも…。
特にレストランのオーナーシェフのソヌが陽気男と分かってからはもう、ひたすらベッドに誘い込もうとする毎日です。
そのうえ、料理の才能でシェフを助けたりもするのね。
ボンスン(中身はスネだけれど)のことを見直し始めるレストランのスタッフたち。
何度かはボンスンの体から抜け出せはするのですが、ボンスンの危機に乗じて、またボンスンの体を借りることになるスネです。
そんな日々を送っているうちに、死んだときの記憶はないままですが、生前の自分のことを思い出すスネ…。
生前の家族に近づき、助けようとするスネです。
そしてまた、ボンスンの恋を助けるために、と憑依して、ソヌがボンスンと付き合うようにするスネでしたが、だんだんソヌのことがほんとに好きになってしまいます。
そのことに気づき、ボンスンの体を離れるスネ。
ボンスンはスネに憑依されていた時には全く意識がなく、スネが離れてからも憑依されていた時の記憶はありません。
最初は自分のことが大好きになっているソヌを見て喜ぶものの、しだいにソヌが好きなのは自分じゃない!と悩むように…。
こんな感じのお話なんですが、スネに憑依されている分量がかなり多いんですね。
しかも、ラブラインの深化はスネがずっと憑依している状態で起こるんですよ。
そのために私はソヌ×ボンスンの恋を応援すべきかソヌ×スネの恋を応援すべきか迷ってしまって…。
スタートはどう考えてもソヌ×ボンスンのラブラインに見えるし、ソヌが元のボンスンに魅力を感じていたことを悟ることになるだろうというエピソードも準備されているのですが、それにしてはスネがずっと憑依しっぱなし。
それが物語に没入するのを妨げているような気がしたんです。
ソヌ×ボンスンだったら、もっと頻繁に憑依したり戻ったりを繰り返すか、憑依されている間にボンスンの意識がある状態にしないとちょっと納得ができない感じがしました。
ミステリーの方は犯人の予想がちょっと早く付きすぎたかなあ~
それと悪役、善人の顔と悪人部分の対比が面白さの一つになるはずだと思うんですが、ちょっと弱かった気がしました。
悪人の時にもっと凄みを出す演出が欲しかったかな。
視聴率はケーブルとしては大ヒットの数字ですし、ご覧になった方々の評判もかなりいいラブコメだったのですが、私はそんなところに引っかかってしまい、ちょっと楽しみきれない感じで見てしまいました。
ちょっと残念…。